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人生の大半を猫と共に過ごしているワタクシは、「趣味は何ですか?」と尋ねられると、「えっとぉ、海外ミステリ小説、映画、旅行、ピアノ、水泳、エアロビクス…」な〜んて、一応人並みに答えはするけれど、多趣味な方じゃござんせん。しかも、ピアノは今じゃ全然弾いていない、水泳とエアロビクスも過去形(涙…)。
そんなワタクシが、最近密かに始めた趣味があります。それは……バードウォッチング! まだまだ入門以前の段階で、自分流に鳥を見ているだけ。趣味と言うのもオコガマシイ状態ですが、でも、バードウォッチングって純粋に楽しいっ!(偉そーなことは言えんですが。)こんな都市国家でもバードウォッチングを楽しめる、健気に元気に生きる野鳥たちを観察出来ると思うと、とてもハッピーな気持ちになれます。
住宅や家族の都合など諸事情により、「動物好きなのにペットを飼えない」という方は多いと思います。そんな方にもお勧めなのがバードウォッチング! バードウォッチングなら、いつでもどこでも、その気になった時に始められるし、野鳥を観察していると様々な新たな発見もあります。大都会の近辺でも、バードウォッチングが出来る場所はありますよ。
★バードウォッチングのきっかけ
遅まきながら、私がささやかなるバードウォッチングを始めたきかっけは3つあります。先ずは鳥が好きだから。種類とか名前は全く詳しくありませんが、子供の頃から、野鳥が飛んでいる風景を「いい眺めじゃなあ」と思いながら眺めたものです。
バードウォッチングを始めた2つめの理由は、人工的と言われる都市国家でも、結構野鳥が多いことに気づいたから。そして3つめの理由は、バードウォッチングは、その気になれば特別な用具がなくても、手軽に始められるから。
今にして思うと、都内にある実家に住んでいた頃も、もっと意識してバードウォッチングをしていればよかったなあと思います。
都内と言っても、私の実家は田舎チックな比較的緑の多い場所にあり、野鳥も多数飛来します。春になると、庭先にうぐいすがやって来て、「ホーホケッ」と練習を始めます。最初は、「ホ〜ホケキョッ!」とは言えないようですね。
中には、私のように無精者のうぐいすもいるようで、とうとう最後まで「ホーホケッ」としか鳴けない方(!?)もいますが、多くは「ホーホケッ」から始まり、最後には「ホ〜ホケキョッ」と、それはもう見事な鳴き声を聞かせてくれるようになります。
そのほかにも、庭には季節ごとにいろいろな野鳥がやって来て、いつも目と耳を楽しませてくれました。野鳥を見るのもいいけれど、その鳴き声も◎。早朝、寝床の中でまどろんでいる時にどこかで鳥のさえずりが聞こえる、そんなひとときが大好きでした。実家を去る時、「もう野鳥たちとも会えなくなるなあ」と寂しく思ったものです。
ところが、南国シンガポールにやって来て見つけた驚きの一つが、野鳥に出会える機会が多いということ。シンガポールは、「クリーン&グリーン」を合言葉に、1960年代初頭の独立建国時代から強力に緑化政策を推進してきた国だけに、街のあちこちに緑が多く見られます。
ただ、公園や道路上の緑はコンピューター管理されている人為的なもので、自然に生息している緑とは異なります。だから、「緑が多いとは言え人工的な街だから、野鳥は余り来ないかもしれない」と思い、バードウォッチングが手軽に出来るなんて、予想だにしませんでした。
★南国でのバードウォッチング
ところが、シンガポールで暮らしているうちに、団地街や繁華街でも、野鳥が観察出来ることに気づきました。日本からのツアーによっては、バードウォッチングが旅程に入っているものもあるんですね。知らなんだ……。
以前は、バードウォッチングの機会が多いことに気づきつつも、仕事中毒の日々を過ごしていたため、バードウォッチングをする心のゆとりはありませんでした。
現在は、時間的にも気持ち的にも余裕が出てきたので、バードウォッチングへの興味が頭をもたげてきたのです。今はまだ、自己流に始めたばかり。鳥の名前もわからんし、写真撮影も今後の課題ですが、マイペースでゆっくり進んでいこうと思っています。
私がお手軽バードウォッチングを楽しんでいる場所の1つは、意外にも繁華街のサマセットという所。私は元来、繁華街よりも自然の多い場所を好むタイプ。用事がない限り、繁華街には行きません。そんな私が、シンガポールの繁華街の中で好きなエリアがサマセットです。
シンガポール随一の繁華街・オーチャードに隣接するサマセットには地下鉄の駅があり、駅出口の真ん前に大木が数本あります。その1本が、シンガポールで最も馴染み深い野鳥・オオハッカ(黒いボディにちょいと白い縁取り、黄色い口ばしが目印)たちのお気に入りの場所。毎日、夕暮れ時になると、それはもう賑やかになります。時々バードウォッチングに出かける友人いわく、「鳥が集まる木はいい木なんだよ」。
サマセットに行く時は、なるべく夕暮れに行くようにしています。樹上にいるオオハッカたちの姿は、双眼鏡なしではイマイチ鮮明には見えないけれど、元気な鳴き声を聞くのが楽しみだから。
シンガポールで本格的にバードウォッチングを楽しみたければ、スンゲイブロー自然保護区やマクリッチー貯水池公園、シンガポール植物園など、自然を重視した保護区や公園、世界有数の野鳥公園であるジュロン・バードパークが便利。街中から遠く離れたスンゲイブロー自然保護区には鳥見台もあり、飛来する野鳥の説明書きもあります。
ジュロン・バードパークは、シンガポール西部のジュロン地区に位置し、約20万平方メートルの敷地に、600種類以上、約8000羽の鳥がいます。敷地内は、元来のジャングルや湖といった地形が活かされた造りで、人工滝も設置。大半の鳥たちは鳥カゴで飼育されているのではなく、自然に近い形で悠々と飛び回れるように設計されています。ワシやオオムほかバードショーに出演する鳥たちも、足など身体は一切拘束されてはおらず、スタッフによく懐いているんですよね。
ジュロン地区に住む友人によると、時々美しい野鳥を見かけることがあり、「恐らく、バードパークから飛んで来ちゃうんだと思う」と言ってました。
シンガポールの郊外によっては、意外にも原生林が残る自然豊かな場所もありますが、行きにくいし、ひとりで行くのは危険なので(シンガポールはとても治安がいい国ですが、とは言え犯罪はありますからネ)、ひとりの時は自然保護区や公園の方が安心。これらの場所では、野鳥以外にも、野性の大トカゲやカメ、サルなどにも出会えます。
★バードウォッチングの用意とマナー
バードウォッチング発祥の地はイギリスとか。動物愛護精神が発達している国らしいですね。そー言えば、イギリスの人気ミステリー作家コリン・デクスターの『森を抜ける道』(原題:The
Way Through The Woods、大庭忠男訳、ハヤカワ文庫)は、森が事件の舞台。失踪した若い女性は、その森でバードウォッチングをしていたという想定で、チゴハヤブサ、アカトビ、コアカゲラ、ナイチンゲールなど、10種類の鳥の名も登場する推理小説です。
シンガポールにもバードウォッチャーの会があり、友人の1人もメンバー。その友人に、バードウォッチング時の服装・持ち物やマナーについて教えてもらいました。バードウォッチングは、特別な用意がなくても手軽に始められますが(今の私はその状態!)、慣れてくるに従い、多少の用具は準備する方がいいと思います。
バードウォッチング時の服装
特別な服装は不要ですが、鳥は派手な色に驚くようなので、地味な色(周囲に溶け込む感じ)の服装が向いています。夏は蚊など虫もいるので、暑くても長袖、長ズボン、帽子姿で。かゆみ止めを携帯する方が無難です。
夏以外の季節は、上着を用意しておくといいでしょう。バードウォッチングは、ひとつの場所にじっとしている場合が多いので、意外に寒く感じるようです。靴は履きなれたものを。
バードウォッチングの用具
@野鳥図鑑
ポイントは、携帯に便利な大きさで戸外でも取り出しやすいもの、野鳥識別のポイントが明確に示されているもの。写真が掲載されているものの方がわかりやすいと思いますが、実物と掲載写真の色が違う場合が多いようです。
A双眼鏡
遠く離れた地点にいる野鳥を観察する場合は、双眼鏡が必要です。双眼鏡は多種多様で、表示は例えば「8×30」と数式のようになっています。最初の数字は倍率で、2番目の数字は対物レンズの直径を示します。バードウォッチングには、倍率は7〜10倍、レンズの直径は30〜40のものがお勧め。視野は7度以上のものがよいそうです。
双眼鏡は意外と重いもの。しかも、長時間ずっと首にかけて歩き回るので、倍率、レンズの大きさ、視野を考慮した上で、自分に合った重量のものを選ぶことが大切です。レンズが大きくなると重量も重くなります。
B望遠鏡
私はまだ持っていませんが、友人いわく「バードウォッチングへの興味が深まるに従い、必要になってくるかも」。高価な品だし、何年も使うものなので、メーカー製の品質の良いものを選ぶ方がいいようです。倍率は20倍ぐらいがお勧め。望遠鏡を使う時は、三脚も必要になります。
Cノート&筆記用具
バードウォッチング時に、日時、鳥の名前、観察場所、観察時に気づいたことなど、何でもすぐに記録出来るよう、ハードカバー製の手ごろな大きさのノート(私はB6サイズのリング式ハードカバーノートを愛用)と、筆記用具(鉛筆またはシャープペンがお勧め。図鑑に書き込んでも後で消せる)も持って行くと役立ちます。
バードウォッチング時のマナー
@観察しているうちに、うっかり知らずに他人の敷地に入ってしまうこともあります。人の敷地内を踏み荒らさないように気をつけて。
Aゴミ袋の用意もお忘れなく。
B野鳥の捕獲は厳禁! もしヒナが落ちていても、保護せず、すぐその場を離れて。親鳥が見ています。
C巣を見つけた時は、決して近寄らないで。(これは他の動物でも同じですね。)
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